日々思ったことや感じたことをのんびり書いていこうと思います。


by symphonic-bone
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未来のひかり

すっかり秋も深まってきました。朝晩はさすがに冷え込みます。
さて、やはり秋といえば読書の秋。わたしは最近興味深い本を読みました。
題して、『時生』。
昨年、NHKの連続ドラマにもなったようです。残念ながら見ていませんが。
この話は、本当になんとも言えずにはっとさせられるものが多かったのですが、今回も例に似ずはっとしました。

主人公である時生が、過去にいって若かりし日の自分の父親に会うというところから話は展開していきます。
父親である拓美は、職もなくふらふらしたっきりのダメ人間。その上、自分の出生の過去にとらわれて、現実を見ようとしません。自分はかわいそうな人間だと、そう思っているのです。なぜ生まれてきたのか。自分には未来がない。そんなことばかり言い続けます。
・・・ここらへんで、なんだか自分と類似点が多いような気がしました。うーん。
時生は、不治の病を患っていて長くはありません。そんな最中に過去へと旅してきて父親の姿を目にし、こんなことを言うのです。

「好きな人が生きていると確信できれば、死の直前まで夢を見られるって事なんだよ。
あんたのお父さんにとっておかあさんは未来だったんだ。人間はどんなときでも未来を感じられるんだよ。どんなに短い人生でも、たとえほんの一瞬であっても、生きているという実感さえあれば未来はあるんだよ。あんたにいっておく。明日だけが未来じゃないんだ。それは心の中にある。それさえあれば人は幸せになれる。それを教えられたからあんたのおかあさんはあんたを産んだんだ。それをなんだ。あんたはなんだ。文句ばっかりいって、自分で何かを勝ち取ろうともしない。あんたが未来を感じられないのは誰のせいでもない。あんたのせいだ。あんたが馬鹿だからだ」

言われた拓美も言葉をなくしましたがわたしも言葉を失くしました。
あぁ・・・時生の言うとおりだと。
わたしは、いつもいつも自分の過去を振り返り、そのこと自体はどうなるわけでもないのですが、いかんせんこだわりすぎているのかもしれないと、そう思いました。
わたしは幸せになる価値がない。
そんなことばかり言っているから、結局みすみす幸せを逃してしまうのです。

1つ前のブログで、ふんわりした結末を書いていますが、それをもわたしは失くしてしまいました。
不可抗力なんていいません。
自分が、自分の意思で手放したのです。
というのも、あのブログでは出てくる「彼」が、わたしに本当のことを言うからということを言ってくれたと書いています。その次の日くらいでしょうか。わたしは何の気なしにこう尋ねます。
「わたしと行くって言ってくれたんは、単に行く人がおらんくて、たまたまわたしが出かけたいって言ってたからであって、わたしのほかに行きたいって言ってた人がいたら、わたしじゃなくてもよかったんやろ?」
ところが、彼はこう答えます。
「ううん、そらちゃん以外の人と行っても楽しくないし、そらちゃんと行きたいと思ったから」
普通は、ただ素直に喜ぶはずですが、でもわたしは・・・わたしは、本当にどうしようもない人間なのです。
こんなの、本心じゃない。嘘に決まってる。
そんな風に、思ってしまったのです。

一旦そう考えると、あとは坂を下るようでした。
わたしが言わせただけかもしれんなぁ、だってこんなことを言ってくれる人がいるはずがない。
わたしなんか、そんなことを言ってもらうような価値のある存在じゃない。
絶対嘘やわ。でも、嘘やとしたら・・・わたしには本当のことを言うって、前に言ってくれたのに、それも嘘やったんかなぁ・・・。何であんなこと言うんやろ。嘘っぽいこと・・・。
これ以上は書いても仕方ありませんが、ともかくわたしは信じることができませんでした。
逆に言うと、はじめは「信じられないくらいにうれしい」という感情があったのですが、それがいつの間にか「そんな言葉信じられない」という、彼自体を否定する感情に変わっていたのです。

ともすれば、
「彼が言った、わたしといきたいからという言葉が、その言葉自体が本心だったのだ」
という回答も残っていたのにわたしは彼に詰め寄って
「もうわたしを甘やかさないで、優しくなんかしないで」
なんて言ってしまいました。すると彼は
「じゃあそらちゃんにはこれからは厳しく接したほうがいいのかな・・・。悩みは誰にだってあるんだから、それをどうやって乗り越えるかは自分しだいだよ」
と言いました。
わたしは考えました。厳しくったってなんだよとも思ったし、確かに言うことすべてに一理あったのですが、彼はそのどこにもわたしと行く予定にしていたそのことについての意見を言っていなかったので、やっぱり行きたいって言ったのは、わたしを甘やかしてただけなんだという結論に達してしまい、
「フランスに行くために今、休み返上でバイトしてお金ためてるんやったね。なら、今度の約束の日も働いてきなよ。わたしは何も気にしない。今わたしと出かけることと、フランスに行くためにお金ためること、どっちが今するべきことなんかちゃんと判断したほうがいいよ」
そんなことを言ってしまいました。
これはわたしの本心なのでしょうか・・・。自分でも理解がしきれなくなってきました。

こんなことを繰り返しているうちに、きっと彼はわたしに嫌気がさすでしょう。
でも、それでいいのです。
彼はわたしなんかと一緒にいたらダメな人になってしまう。だから、離れるべきなんだ。もうわたしは一生分幸せやった。
そう・・・この先楽しいことがなくても、今までの幸せで十分やったよ。

で、時生の話に戻りますが、時生にいわせればわたしは馬鹿なんでしょうね。
わたしが逃げてばっかりで、自分で何かを勝ち取ろうとしないから・・・。
ほんと、最低の人間です。
それでも、わたしには明日がやってきます。
なにもしなくても、また何かをしても同じように日は昇ります。
その未来がどうなるのかは・・・いくらでも変えることができるのではないかと思うのです。
昨日までとは違う1日を過ごして、来る未来が優しいものならいいのに。
そのために今できることを、少しずつ進めていこうと思います。
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by symphonic-bone | 2005-11-01 15:44 | のんびりしたこと