日々思ったことや感じたことをのんびり書いていこうと思います。


by symphonic-bone
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心の温度

土曜日のことになりますが、久しぶりに彼と一緒に帰る機会を設けました。
こんな書き方だと、わたしも彼もモノみたいですが、そういうしかありません。
「帰るよ!」
「わかった!」
くらいの、すばらしいノリです。
・・・正確に言うと、先輩たちと飲んでいるとき(過去の日記参照)にしたたかに酔ったわたしが彼に強気な態度で出て、こうなったということです。はい。
とはいっても、この間のことがあったので気まずいんじゃないかと思ったりもしましたが、その気まずい気分を出しているのはわたしだと思ったので、わたしが大人しくしている限り、大丈夫じゃないかと思いました。
実際、その通りでした。

しかし、話した内容はというと、いたちさんのことからねずみさんのこと、そして気づけばウランを代表とする日本の原子力発電の是非についてという、多岐にわたるテーマで時間は過ぎていきました。
ねずみさんの話というあほみたいな話をしだしたのはもちろんわたしで、原子力発電という複雑で難しい話題をはじめたのは言うまでもなく彼です。
こんなところでわたしの馬鹿さが知れてしまいました。
というよりそもそも、こんな話をするわたしたち自体、何かずれているような気がしないでもありません。

学校からの最寄り駅に着くと、あと2分で電車が来るというところでしたが、わたしとしてはそんなにすぐにじゃあねといって電車に乗るのは気が進まなかったので
「あと20分待ってよ」
「いいよ」
という、有無を言わせぬやり取りの後(本当に悪いとは思ってるんですが・・・)、しばらく駅前で話していました。

彼が今度の定期演奏会の後サークルからいなくなってしまうわけですが、わたしはそれについて
「寂しいよ」
という言葉を言いたかったのに、いかんせん性格がひねくれているせいか
「もう会わへんようになるんかなぁ。ほら、自分授業も出てこうへんし、わたしらもそのうち、廊下で会っても”あ、おはよう”くらいしか言わんようになるんかな。わたしのこと忘れんとってよ」
そこまで言ってみて本当にそうなったらどうしようと思ったときに、彼が黙ったままのことに気づいて
「・・・どうかした?」
「それ・・・本気で言ってんの?」
しまった、怒ってるよ。
でも、実際問題彼がわたしと同じ授業にも出てこなかったり、サークルからいなくなったりするわけで、全面的にうそ、とも言えずにふいと横を向いて
「あぁうん、半分くらいは」
なんだかなぁ、素直になるのはまだ程遠いようです。

そんなこんなで時は無常にも過ぎていくわけですが、わたしはふと思いついて自転車を持つ彼に手を貸して、と頼みました。
彼は首をかしげてわたしに手を差し出します。わたしはその手を遠慮のかけらもなしにぐいとつかみました。
「わぁ」
「・・・それ、ほんまにびっくりしてる?」
・・・彼の手はとても暖かく、いやもう暖かいとか超えて熱かったので
「うわぁ」
「なにそれ・・・」
そりゃそうだ。
「なんかね、手が冷たい人って、心が暖かいらしいよ。でも、自分・・・これやったら実は心は冷たいんやな!わぁ、じゃあ今まで優しかったんは見かけだけ?まさか見かけだけの優しさやったん!?ひどいで、それは」
すると、彼はめずらしく吹き出して、声を出して笑っていました。

しかし、そんな彼を見ながらわたしは思いました。
手が冷たい人は心が暖かい。
事実と反していたとしても、なかなか面白い理論だとは思います。
初対面の人と握手をしたときに、このことを持ち出して自分なりに判断をするのはひとつの指標ではあります。
しかしわたしと彼の場合、初対面どころかお互いをだいぶ知っているわけで、彼がわたしを知っているかどうかはともかくわたしは彼が優しい人間だということを知っているつもりです。だから、この理論は無効な気がしました。
心の温度、それはお互いを知っていって気づくことなのです。

優しい人間である彼は、結局わたしに50分間駅前に拘束され、家に帰っていきました。
ちょうど彼と別れたときに偶然、所属する団の副学生指揮者が駅まで歩いてきたので、久しぶりに一緒に帰りました。
副学生指揮者はわたしを見てにっと笑うと、
「いやはや、そらさんが彼と一緒にいるのをみるのは久しぶりだね」
「あぁ、そうやろ?けんかしてたから」
彼は考えてから
「・・・冗談に聞こえないな」
彼は笑い、しかし
「仲良くしなきゃ」
「・・・うん」
そんなことを言いあいながら、また手でもつかんでみようかと思いましたがやめました。
副学生指揮者であるこの友人も、そんなことで図らずして優しいことを知っていたからです。

相手のことが気になるのは、きっと誰でも同じです。
嫌われてるんじゃないかとか、迷惑に思われてるんじゃないかとか・・・。
でも、今まで積み重ねてきたことをすべて蹴ってまで、
「だから今、どう思ってんの」
なんてことは、言わなくてもいいのです。
素直に信じればいい。
暖かい心を、感じることができるなら・・・。
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by symphonic-bone | 2005-11-07 16:50 | 友達とのこと